2017年9月29日金曜日

Jules VIEILLARD ボルドー窯 どんぐり脚付きパニエ風 白いコンポティエ

 今回はパニエ風に編込まれた素地と脚がどんぐりの飾りになっている非常に美しいコンポティエのご紹介です💕


ボルドー窯のJules Vieillard時代のもの。

19世紀後半のお品です。



うっすらと青っぽい釉薬の白が素敵な19世紀後期ならではの雰囲気です。

上部はパニエのようになっており、天辺にはお花の飾りが、脚の部分中央には十字架のような透かしがあり、脚自体はどんぐりの葉っぱとどんぐりの実の形になっています。

とても凝った作りで、こんな素晴らしいボルドー窯のお品は初めて見ました。
2個で仕入れており、もう一つはしばらくオーナー自身が持っていたく、今回は一つだけでのご紹介です。
(もう一個の方はヒビが入っています。こちらの方は脚のカケがありますが、お譲りするにはこちらの方がよろしいかと)




 脚に1か所カケがあります。
葉っぱの先端部分です。





カケ部分のアップ。



 内側。
使われてきたものですので、貫入や貫入から入り込んがシミなどが見られます。

貫入もシミも嫌な感じではなく、年代を感じさせる良い雰囲気になっております。



網目とてっぺんのお花たち。
一部製造時にできたと思われるキズなどが見られます。








製造時の不具合で発生したキズや釉薬の剥がれた部分などのアップ。


こちらも製造時の不具合で発生したキズや釉薬の剥がれた部分などのアップ。



お花の詳細。
かわいいですね💕


青い色の混入が一部。





中央部分のアップ
貫入やシミの様子が分かりますでしょうか。

表面はツヤツヤです。




ところどころにほんのり青っぽい透明な釉薬が見られ、白が素敵に引き立っています。




擦れのみられる部分が少しあります。




裏側。

カケの部分を裏から見たところ。



別の脚にやはりもともとあったのではないかと思われる亀裂など。



脚の十字架の透かし。
お花かもしれませんね。





製造時にできたと思われる小さな浅い亀裂。
この程度のものはほぼ問題なく、たとえ強くぶつけてしまっても壊れるのはここではないでしょう。
 気にするところではありませんが、実物を見ていただけませんので、全部写真でお見せします♪




 やはり青っぽい釉薬が素敵♪

な部分。



裏から見ても芸術的な。。。(*´ω`*)

溜まりませんね❣




作るの大変だっただろうなぁ。




どんぐりの脚は爪先立った足にも見えて可愛い💕





何を乗せましょうか。




このままでも美しいのですが。




マルシェに洋梨が並んでいたので、洋梨を♪





う~ん、そろそろ新しいデジカメが欲しいところです。

実物はもっと素敵なのですが、なかなか今のカメラではというかイデコの手では本当の美しさを表せないのが残念❣

実物は本当にもっともっと素敵ですので、念のため言っておきます。(笑)




オーナー☆イデコ 


MERCI♡
完売いたしました☆

2017年9月2日土曜日

CREIL et MONTEREAU クレイユエモントロー 大きなマグカップ? ブルーカマイユ柄

今までに数名の方からアンティークのマグカップが欲しいというご希望をいただいたことがあります。

ですが、今までフランスのアンティーク陶器ではマグカップなるものに出会ったことがありません。。。

それは薄いアメリカンコーヒーをいただく文化ではないからなのか、何かと”便利なもの”が普及しにくい国であるからなのか、よく分かりませんが。。。



でもフランスでコーヒーと言えば小さなエスプレッソコーヒー、また個人差はあると思いますが朝食に飲むミルクティーなどはマグカップではなく、ボウルでいただいているフランス人を多く見てきました。
マグよりもカフェオレボウル。

な、文化だからなのでしょう。

取っ手が付いていると便利なんですけどね。(笑)



 今回ご紹介するカップはかなり大きくて、マグカップよりも大きいんです。

左から、オクトゴナルのデミタスカップ、これはエスプレッソ用。
その隣はサルグミンヌのコペンハーゲンシリーズのティーカップ。
中央はクレイユエモントローのブリュロ。
そしてそのお隣が今回の大きなカップ。
最後一番右はココア用のカップです。



まず寸胴型のカップが少ない事。

寸胴型のカップでは、キュノワ以外はデミタスカップのような小さなカップでしか見たことがなく、 ちょうどいいマグカップの大きさのものは20世紀のものしか見たことがありませんでした。

キュノワールの場合、大きな手付きのカップは飲み物をいただくマグというよりも、調味料用の計量カップ代わりに使われていたようですよ。
または油を入れて保管する用のものだったことも聞いたことがあります。

今回のクレイユエモントローの大型のカップは、ビール用のジョッキだったのではないかと想像します。

ビール用のジョッキとなると数は少ないものの、フランスのアンティークでも大きなものが存在します。
でもビール用ですから、マグカップよりもかなり大きいんですね。



ジョッキ用と聞けばこの大きさは納得がいきます。

ビール好きな方の特注品だったのでしょうか。


川のほとりで、女性がふたり。
右側の女性が手にしているものは何でしょう?
少しぼやけていて分かりにくいですね。
もしかしてマグカップ?!笑

湯気が出ているように見えるのは気のせいでしょうか。
まさかね~~~???



取っ手にも柄が入っています。
時代背景から言って昼顔かな?



反対側には男性が水から上がったかこれから水につかるのかパンツの裾を直していますね。

そして女性たちの方向を見ています。
犬も一緒に見ていますね。

背景には山も見え、自然な田舎の風景です。



内側きれいなんですよ。

使われた感は少しでているのですが、これだけ大きなカップの使い道がフランス人には分からなかったのかも?
なーんて。

きれいに残っていてくれることに感謝💕
ツヤツヤなんですよ。


内側、きれいでしょ?



 製造時にできた釉薬のムラや素地のムラは見られます。





フチもきれいで、少し擦れ感が見られる部分がほんの一部だけあります。
昼顔の柄は内側にも付いています。




 きれいな側のフチのアップ。



向かって正面~右側の方に製造キズや釉薬の薄めのところなどが見られます。




取っ手に製造時にできてしまった亀裂が見られます。


 取っ手の下の方の付け根です。
これかなりアップですから、こうしてみると怖いかもしれませんが、オーナーは気が付かずに取っ手をガシッと持ち、普通にひっくり返したりしながら洗いましたので、すぐに取れてしまうような代物ではありません。



完全に取れたのではなく少し浮いて見えるような感じです。
ちゃんとくっついています。
気になる方は、修理などなさってくださいね。





上の方の付け根。
浮いているように見えますが、


ちゃんとくっついています。


柄のアップ。
女性ふたりの柄。



 「水辺は寒いでしょう?
暖かいものでも飲みなさい」
とズロースのまま座っている女性にカップに入ったものを勧めているように見えます。

勝手な想像でしょうか?(笑)
 アメリカンコーヒーだったりして。爆

フランスでのアメリカンコーヒーの薄さは、日本のコーヒーと同じくらいなんです。
だから、アメリカンと言っても濃いの。

まだパリに住んでいた時に、一度普通の日本のようなコーヒーが飲みたくて、 カフェアロンジェ(薄めたコーヒー)お願いしますって言ったら、分かってもらえなくて、私のフランス語がどうのと言うより、カフェアロンジェという言葉を知らないほどフランス人には薄いコーヒーは存在しないんだなと思いました。

そして、持ってきてくれたのが、デミタスカップに入ったエスプレッソコーヒーと、グラスに入ったお水!
「これでいいのかな?薄めて飲むんでしょ」
って、悪気なさそうに持ってくるんですよ!(*´ω`*)ぽかーん。

デミタスカップには濃いコーヒーがいっぱいいっぱいに入っているのに、 どうやって薄めろというんだー( ;∀;)
あふれるやんけ。

などなど、いろいろ経験して、今はエスプレッソとお水を頼んで別々に飲むようになりました。爆
慣れって怖いですね。
でもフランスの文化に慣れないまま住んでいるときついですから、この国。


と、話はそれましたので大型カップの状態の説明に戻ります。苦笑



「お、あっちで何やってるんだ、楽しそうだな、
おれも参加しちゃおうかな?」

わんこ「僕も~」


お、興味深々ですよ~~~



脚に小さなキズ。
ぶつかったところなのか、おわん型にラインが入っています。
浅いものです。


クレイユエモントロー。
ブルーの刻印もめずらしい気がします。

1841-1876年の間に作られたもの。



薄っすらと青っぽい釉薬の白もクレイユエモントローらしいですね💕



裏を見ても黒ずんだりしていなくて、使われた形跡があまりありません。



素地ムラが内側に見えます。



軽量カップ代わりだったかもしれません。

ビールジョッキだったかもしれません。
 


マグカップだった可能性もなくはない、

かもしれません。

コーヒーではなく、ハーブティーとか紅茶とか?





ブルーカマイユの美しい、大きなカップです。

マグカップはイギリスやアメリカで主流だったと思います。
イギリスのアンティークにはマグカップがあるのかもしれませんね。

フランスでは上の方の比較写真のように、小さいカップから急にこの大きさのカップになり、マグの大きさが存在していないところが不思議です。

もちろん今はフランスにもありますよ。
マグカップ♪

そしてビールはジョッキではなくグラスで飲むのがフランスでは主流なんですね。
何もかもあまのじゃくな。。。

ビールも取っ手ついてた方が便利なのにですね~~~(笑)


オーナー☆イデコ


完売いたしました♪
MERCI♡♡♡